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絵画の中の着付け(2)おはしょりの歴史 [和服と茶道]

最初、着物の帯は1本でした
おはしょり 対丈.jpg

そのうち帯は2本になりました
下の細い方は「しごき」といいます
おはしょり 散歩.jpg

なぜ2本になったかというと
家の中では裾を長くしていたからです
おはしょり 立ち姿.jpg
「なぜ裾が長くても困らないか、それは私は優雅な身分だからです」
「体を動かすことは全部使用人がやりますから おほほ」

お引きずり=優雅=おはしょり=オシャレ

ということが一度決まると
もうあとは誰もかれも何もかもぜんぶおはしょりです
家の中で裾を長くして引きずらなくても
とにかくおはしょりです
おはしょり 宵待ち草-1.jpg
竹下夢二の宵待ち草なんですが
しごき(腰ひも)が見えてます
おはしょり 宵待ち草 部分.jpg
このころは
この細いひもを見せるか見せないのかはっきりしていません
過渡期のようです

見せているときは「しごき」という名前でしたが
見せなくなってからは「腰ひも」と呼ばれるようになりました

いま、しごきをするのは
婚礼衣装とか七五三とかだけのようです

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

お茶のお稽古で
いつも裾が崩れてちょくちょく締め直している人がいて
なんでそんなに崩れるのかなー
腰ひもどうなってるのかなー
と思って聞いたら

「着付け教室で、腰骨の位置でゴム入りの腰ひもで結ぶと習った」

崩れるに決まってます
腰骨は一番細いところではありませんから
刺激があると紐は細い方に逃げます →崩れる

裾、落ちるよね、と聞くと
「裾はこまめに直しなさいと教わりました」
「ウエストで締めると崩れたときに締め直せないから
腰骨の位置の方が良いと教わりました」

また、ゴムの押さえる力と、
立ち座りのときの布にかかる力を比べると
どう考えてもゴムの負けです  →崩れる

なんでゴム入りの紐なのかと聞くと
「伸びないひもだと締めたとき苦しいからこの紐を使いなさいと言われました」

要するに、帯が先、しごきは後、という組み立てです

それはそれで伝統を踏まえた着付けなので
なるほどと納得しました

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

私はというと
腰ひもが先、帯が後
ウエスト位置を伸びない紐でギッと締める派です^^

崩れたとき、腰紐ほどいて締め直す場所って
外出先では滅多にありませんから・・・^^;

もちろん芸能着付けほどきつくはありませんよ
あれは気の遠くなるほど締めるんです!

芸能着付けは、本来、男衆(おとこし)の仕事です
普通の女性の場合、筋力アップが必要です^^;
あの頃・・・筋肉痛とお友達だったな・・・(遠い目)

タグ:和服
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のらん

お着物のことも詳しいんですね〜(尊敬)
by のらん (2013-11-16 08:01) 

チョビ(H.YAOITA)

のらんさん、おはようございます
いえ、あまり詳しくないんですが、着物ファンであることは確かです^^
ここだけの話、本当は洋服より着物のほうが好きです(笑)
by チョビ(H.YAOITA) (2013-11-16 10:26) 

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